大画面なのに軽い「iPhone 14 Plus」実機レビュー 「動画を見たい」「価格は抑えたい」需要に応える

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またゲームをやるとき。映像体験のように画面サイズが大きくなるため、より迫力ある体験になるが、それだけでなく、操作を伴うゲームはiPhone 14 Plusの軽さが効いてくる。タップ操作やスワイプ操作、加速度センサーを使った操作などを駆使するゲームにおいて、大画面なのに軽い点がもっとも大きく影響するだろう。

iPhone 14 Plusは、それまでのiPhoneになかった「大画面なのに軽い」という価値が新たに生まれていた。

基本性能もしっかり押さえている

iPhone 14 Plusは、昨年のiPhone 13と同様のA15 Bionicを搭載しているが、GPUコアが1つ増えて5コアとなった点で、ゲームなどのパフォーマンス向上が期待できる。さらにバッテリーは、iPhone 14のビデオ再生最大20時間から延びて、最大26時間までとなった。iPhone 14 Pro Maxの最大29時間には及ばないが、iPhone 14よりも30%長持ちする。

iPhone 14 Plusのカメラで撮影した作例
室内での撮影。白い背景ながら、明るい絵作りで、HomePodのメッシュなどの細かい再現がなされている(筆者撮影)

こうした基本性能を押さえたうえで、カメラ性能については期待していい。カメラそのものは昨年のiPhone 13 Proと同じメインカメラのセンサーシフト式手ぶれ補正が利用できる1200万画素センサーとなるが、写真の精細さや色彩再現のための新たなチップであるPhotonic Engineが追加されたことで、より写真の処理がうまくなっている。

被写体と背景の解釈も精度が高まっているし、布など表面のテクスチャーがあるものは、拡大しても破綻なくそのパターンが記録されている。色も淡い秋の野花から、堅い構造物まで、グッとくる迫力がある。Proではないモデルだとしても、かなり満足いく画質が楽しめるのではないだろうか。

雨に濡れる植物。フォーカスが合っている部分と背景のボケも自然でみずみずしい雰囲気が伝わってくる。水滴を拡大してスクリーンキャプチャーを撮ってみても(写真)、色やディテールの再現が美しい(筆者撮影)

また、iPhone 14 Plusのインカメラについても、Proモデルも含めたiPhone 14シリーズ共通で、オートフォーカスに対応した新しいカメラに置き換わっており、これとPhotonic Engineの組み合わせによって、表現力が高まっている。

大画面と軽さが共存したiPhone 14 Plusは、Proモデルを中心に販売が伸びている2022年モデルのiPhoneの大きな変化と魅力を兼ね備えた存在と言える。非常にバランスが良く、またこれまでになかった新しい感覚を与えてくれるスマートフォンだ。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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