大画面なのに軽い「iPhone 14 Plus」実機レビュー 「動画を見たい」「価格は抑えたい」需要に応える
iPhone 14はアメリカで799ドル、日本で11万9800円であるのに対し、iPhone 14 Plusはアメリカで899ドル、日本で13万4800円。大画面を手に入れるための追加投資の差額は1万5000円に縮まっており、iPhone 14 Pro Maxの16万4800円と3万円もの開きがある。円安の影響で、価格差はアメリカのそれよりもさらに大きく感じられる。
iPhone 14 Plus登場と引き換えに、iPhone 14シリーズからは5.4インチと非常にコンパクトだったminiが去ることになった。iPhone 12 mini、iPhone 13 miniは引き続き販売が続くが、低価格モデルからラインナップを拡げるよりは、ニーズが高い大画面を手頃で出す方向へと転換したのだ。
大きな画面なのに「軽い」メリット
ディスプレーの品質はProモデルでさらにピクセル密度が増し、明るくなり、常時点灯に対応していつでもうっすら時計と壁紙が見られる。しかしスタンダードモデルの大画面版という位置づけのiPhone 14 Plusには、そうしたディスプレーの進化は踏襲されておらず、画面上部の切り欠き(ノッチ)も健在だ。
ただし、今回の大画面モデルは、これまでのPro Maxになかった大きな魅力を備えている。それが軽さだ。iPhone 14 Plusの重さは203g。6.1インチのiPhone 14に比べると31g重いが、iPhone 14 Proよりも3g軽い。そして同じ画面サイズのiPhone 14 Pro Maxと比較すると実に37gも軽くなっている。
iPhoneの大画面モデルを選ぼうとすると、どうしてもこのずっしり感がつきまとってきたが、iPhone 14 Plusにはそれがない。そして軽いだけでなく端末のバランスも良く、自然に握って手で位置を維持しやすい。このことは、大画面でやりたいこととの相性も非常にいい。
例えば、電子書籍を読みたいとき。電車の中で長い時間、同じ姿勢を維持しなければならないなかで、重い端末ではどうしても手首が疲れてきたりして、持ち替えることがあった人は、その頻度を減らすことができる。iPhone 14 Plusの画面サイズは、文字サイズの調整次第で、ちょうど紙の文庫本や新書版のような感覚で読み進めることができる。
同様に、動画での体験は格別だ。6.1インチモデルとはわずか0.6インチの差だが、それでも対角で10%。親指のツメほどのサイズは、縦と横の双方に画面が拡がり、手元での迫力がぐっと高まる。電子書籍同様、移動中の姿勢維持を楽にこなせるようになるだけでなく、テレビを部屋に持たない人にとって、映像体験の高まりは生活の質を高めてくれる。
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