長寿「孤独のグルメ」食ドラマで圧倒的存在感の訳 ファンたちが語る10年間愛され続ける納得理由

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松重豊
『孤独のグルメ』が長年ファンに愛されるのには、主役の井之頭五郎を演じる松重豊さんの存在も大きい(写真:アフロ)

10月7日から、深夜ドラマの『孤独のグルメ』(テレビ東京系)シーズン10が放送を開始する。同番組は2012年から放送されるとすぐに話題を呼び、このたび10年目に突入。ツイッターでも、主人公の井之頭五郎のセリフがネット・ミーム化する。なぜそれほど人気が高いのだろうか。

シーズン1から見ているファンに話を聞いたところ、楽しみ方にはいくつかの傾向があることがわかった。今回はそんなファンの声や専門家の話をもとに、数あるグルメ番組やドラマの中でも『孤独のグルメ』が長期にわたって圧倒的に愛される理由を考えてみたい。

普通の食堂を飾り気なく楽しみつくす

追体験型

IT会社で働く31歳の山田良明さんは、「1人で食事に向き合うだけ、というドラマはそれまでありそうでなかった。普通のなんてことない食堂を、飾り気なく楽しみつくす五郎さんの食べ方は真似したくなります」と話す。

番組を知った時期に恵比寿から高円寺へ引っ越した山田さん。近所に番組に出てくるような、おしゃれではないが1人でも気兼ねなく入れる店が多いこともあり、「1人のときはインターネットで検索するのではなく、歩いていてよさげな店を見つけ、入る楽しみを覚えました」と言う。

イベント会社を運営する47歳の男性、Hさんは、放送初期の頃、番組に登場した店に1人で行ってみることをくり返したという。しばらくは、五郎と同じように3人前頼んで食べたというHさん、「実際、入ってみると1人分だけ注文するのはもったいないんですよ」と話す。

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