勉強法のベストセラーの中には、「勉強で結果を出して、思いっきりほめられることで、勉強が楽しくなる」と書いてあるものがありました。
私たちの脳には、「嬉しいこと、気持ちいいことは続けたくなる」という性質があります。最初は勉強があまり好きでなくても、努力の結果をほめられることで、勉強を好きになっていく、ということはよくあります。
なぜなら、私たちの脳の中に「報酬系」と呼ばれる神経系があるからです。報酬系とは、欲求が満たされたとき、あるいは満たされるとわかったときに幸福感がもたらされるシステムのこと。
たとえば「誰かにほめられたとき」「目標を達成したとき」「できなかったことができるようになったとき」「ほしかったものが手に入ったとき」に、私たちは心地よさを感じます。この心地よさを生み出しているのが、報酬系の1つ、「ドーパミン」と呼ばれる神経伝達物質です。
脳の専門家たちは、この報酬系の働きが驚くほど強力であることを述べた上で、この性質をうまく使うことで、学力をアップできると説いています。
このときに大切なのは、「正しくほめる」ことです。むやみやたらに子どもをほめるのは逆効果と考える教育者もいます。勉強法の名著に書かれてあった「ほめ方のポイント」をまとめると、以下になります。
★「正しいほめ方」のポイント★
・「能力」「結果」よりも、「努力」をほめる。
×「頭が良いね」
〇「よくがんばったね」
・ほめた理由を明確にする(「ほめ+理由」でほめる)。
〇「今日は昨日より4ページも多く問題集が進んだね。よくがんばったね」
100冊の中には、「自分で自分をほめよう」とアドバイスする本もありました。
「理想とする行動ができたときは、感情を込めて3回ほめる」
「自ら行った選択と戦略を肯定する」
「自分の良いところをほめると、自然とそういう人になる」
など、自分で自分をほめると、「自己肯定感(ありのままの自分を認める感覚)が高まる」「自信が出る」「やる気が高まる」ことがわかっています。
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