「子供が勉強しない」と嘆く親が知らないコツ3選 やる気を引き出して集中力を高めるためには?

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勉強法に精通する著者の多くが「環境が変わると、集中力も変わる」と書いていました。環境を整えると、脳は勝手に集中しはじめることがわかっています。子どもに限らず、「勉強」のための空間は集中しやすいように整えておきましょう。

ポイント1 気が散るものを遠ざける

そのためにまず大切なのは、集中の妨げになるものを遠ざけることです。今すぐできるのは、以下の3点です。

 ・「誘惑になるもの(ゲーム、スマホ、マンガなど)」を目に入れない
   ……視界に入るだけで勉強の妨げになる
 ・雑音、騒音を遠ざける
   ……静かなほうが勉強ははかどる。音楽をかけるのもなるべくやめる
 ・今の勉強に必要な参考書だけを出しておく
   ……次にやる勉強道具などを出しておくと「これもやらないといけないんだった」と気になり、集中が乱される
ポイント2 快適な空間をつくる

部屋や机の上が散らかっている、部屋が暑すぎる(寒すぎる)など、不快な状態だと、効率と集中力は下がります。勉強しやすい環境を整えましょう。

文部科学省の「学校環境衛生基準」によると、望ましい室温は18℃以上、28℃以下です。この数値を参考に、快適に過ごせる室温に調整しましょう。

また、机や部屋の片づけや整理整頓をすると、頭の中が整理されたり、やり忘れていた勉強が見つかったりするといった意見もありました。「勉強しなきゃと思うと部屋の片づけをしたくなる」とはよく聞く話ですが、無駄と決めつけることはありません。片づけをしてから勉強をすると、より効果が期待できそうです。

「はやさ」よりも「理解」

子どもの勉強を見ていると、つい「はやくしなさい」「まだそんな最初のところを読んでいるの?」と言いたくなるかもしれません。

しかし、大切なのは、「はやさ」よりも「理解」。理解することで記憶が進み、試験などでも正しい答えを導き出すことができます。

勉強法の名著には、

・英単語はパーツに分けて語源を理解すると覚えやすくなる。
・数学の公式は導き方を理解した上で覚えると活用できる。
・歴史は流れを理解すると知識が定着しやすい。

と書かれていました。

「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。
『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(日経BP)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

勉強をしているとつい気持ちが焦り、はやく先に進もうとしがちです。また、理解せずに丸暗記をすることもあります。

しかし、理解せずに先に進んだり、丸暗記をしても逆に無駄になることもあるので、「着実に理解する」ことが大切です。

子どもの勉強でも同様です。はやく先へ進むことよりも、きちんと理解を積み重ねていくことが、勉強継続の秘訣といえそうです。

これらのポイントは、子どもだけでなく、大人の勉強にとってもたいへん効果があります。

藤吉 豊 文道代表取締役

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ふじよし ゆたか / Yutaka Fujiyoshi

有志4名による編集ユニット「クロロス」のメンバー。日本映画ペンクラブ会員。神奈川県相模原市出身。編集プロダクションにて、企業PR誌や一般誌、書籍の編集・ライティングに従事。編集プロダクション退社後、出版社にて、自動車専門誌2誌の編集長を歴任。2001年からフリーランスとなり、雑誌、PR誌の制作や、ビジネス書籍の企画・執筆・編集に携わる。文化人、経営者、アスリート、タレンドなど、インタビュー実績は2000人以上。2006年以降は、ビジネス書籍の編集協力に注力し、200冊以上の書籍のライティングに関わる。現在はライターとしての活動のほか、「書く楽しさを広める活動」「ライターを育てる活動」にも注力。(※「吉」の字は正しくはツチヨシ)

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