勉強法に精通する著者の多くが「環境が変わると、集中力も変わる」と書いていました。環境を整えると、脳は勝手に集中しはじめることがわかっています。子どもに限らず、「勉強」のための空間は集中しやすいように整えておきましょう。
そのためにまず大切なのは、集中の妨げになるものを遠ざけることです。今すぐできるのは、以下の3点です。
……視界に入るだけで勉強の妨げになる
・雑音、騒音を遠ざける
……静かなほうが勉強ははかどる。音楽をかけるのもなるべくやめる
・今の勉強に必要な参考書だけを出しておく
……次にやる勉強道具などを出しておくと「これもやらないといけないんだった」と気になり、集中が乱される
部屋や机の上が散らかっている、部屋が暑すぎる(寒すぎる)など、不快な状態だと、効率と集中力は下がります。勉強しやすい環境を整えましょう。
文部科学省の「学校環境衛生基準」によると、望ましい室温は18℃以上、28℃以下です。この数値を参考に、快適に過ごせる室温に調整しましょう。
また、机や部屋の片づけや整理整頓をすると、頭の中が整理されたり、やり忘れていた勉強が見つかったりするといった意見もありました。「勉強しなきゃと思うと部屋の片づけをしたくなる」とはよく聞く話ですが、無駄と決めつけることはありません。片づけをしてから勉強をすると、より効果が期待できそうです。
「はやさ」よりも「理解」
子どもの勉強を見ていると、つい「はやくしなさい」「まだそんな最初のところを読んでいるの?」と言いたくなるかもしれません。
しかし、大切なのは、「はやさ」よりも「理解」。理解することで記憶が進み、試験などでも正しい答えを導き出すことができます。
勉強法の名著には、
・数学の公式は導き方を理解した上で覚えると活用できる。
・歴史は流れを理解すると知識が定着しやすい。
と書かれていました。
勉強をしているとつい気持ちが焦り、はやく先に進もうとしがちです。また、理解せずに丸暗記をすることもあります。
しかし、理解せずに先に進んだり、丸暗記をしても逆に無駄になることもあるので、「着実に理解する」ことが大切です。
子どもの勉強でも同様です。はやく先へ進むことよりも、きちんと理解を積み重ねていくことが、勉強継続の秘訣といえそうです。
これらのポイントは、子どもだけでなく、大人の勉強にとってもたいへん効果があります。
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