将来、「ずっと食えるプロ人材」になる超納得4条件 企業がこぞって欲しがる「新しい能力」の中身は

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最後の4つめは、「『ネットワーキング行動』でチャンスを自分で引き寄せられる」です。

【4】「ネットワーキング行動」でチャンスを自分で引き寄せられる

「専門性コンピタンシー」を自ら開拓していくときには、自身の問題意識をキーパーソンに直訴し、布石を打つことが重要です。

これを私は「ネットワーキング行動」と呼んでいます。

これは自分で学んだことを活用する機会を引き寄せる、あるいは、学んだことを仕事に変えるきっかけをつくる布石行動です。

布石行動のひとつが、「直訴」です。

社内で影響力のある人物に「自分は会社の現状や業界の状況に対して、こういう問題意識を持ち、このような勉強をしていて、それを活かしてこんなことに挑戦してみたいと思っている」と直訴しておくのです。

しばらく経って、会社で新しいプロジェクトが立ち上がったとき、専門性に優れたメンバーとして抜擢されたりします。

変化の激しい時代に「独学力」は最も必要な能力

紹介してきた「企業が欲しがる『プロフェッショナル人材』4つの共通点」をまとめてみましょう。

【共通点1】「業界の違いを超えたプレイヤー」と連携できる
【共通点2】上司や部下以上に「同僚からの評価」が高い
【共通点3】「専門性コンピタンシー」が高く、新しいビジネスモデルに挑戦できる
【共通点4】「ネットワーキング行動」でチャンスを自分で引き寄せられる


 この4つに共通するのは「ヨコ型のコミュニティ」の重要性です。

プロフェッショナルを目指すビジネスパーソンが、継続的に、自ら学ぶ「独学をする場として」「ヨコ型のコミュニティ」は非常に有効です。社内にそのようなコミュニティがない場合は、外部のコミュニティに参加するのも意義があります。

経営サイドも、社員1人ひとりが「プロフェッショナルなソリューション人材」として「独学」に注力できるような「ヨコの学び合いの場」を確保するなど、「学び自律」に向けた支援が求められています。

変化の激しい時代にあって、自身の専門性を強化するための「独学力」は、最も必要な能力です。

独学のための「ヨコ型のコミュニティ」をすぐにでも始め、「この先、ずっと食えるプロ人材」に共通する「独学力」を高め、磨いていってほしいと強く願っています。

高橋 俊介 慶應義塾大学 SFC研究所上席所員、キャリア論の第一人者

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たかはし しゅんすけ / Shunsuke Takahashi

1954年東京都生まれ。東京大学工学部航空工学科を卒業後、日本国有鉄道に入社。プリンストン大学工学部修士課程を修了し、マッキンゼー・アンド・カンパニ-東京事務所に入社。1993年に世界有数の人事組織コンサルティング会社である米国ワイアットカンパニーの日本法人ワイアット株式会社(現ウイリス・タワーズワトソン)の代表取締役社長に就任。社長退任後は、個人事務所ピープルファクターコンサルティングを通じ、コンサルティング活動や講演活動、人材育成支援等を行う。2022年4月より慶應義塾大学 SFC研究所上席所員。キャリア形成、人材マネジメント、リーダーシップ、働き方改革などに確かな知見を有し、本質を見抜く目に定評がある。

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