総合電機大手の三菱電機は2014年度に大卒男子文系を145名、大卒女子文系を55名も採用しました。メーカーでは、大学院卒の場合は理系が有利ですが、大卒の場合は文系学生が多数採用されています。文系はメーカーに就職できないというのは根拠のないうわさ話です。
また、女子学生の中には「文系女子はメーカーに就職できないから、金融かサービス業しかない」などと言って、自らの可能性を狭めてしまう人が少なくありません。しかし、【男女・文理別採用実績】を見れば、文系女子でもメーカーに就職できることが簡単にわかるはずです。
理系社員だけでメーカーを動かしているのではない
メーカーにとって生産現場である工場は非常に重要なので、工場建設を例にして文系の仕事を説明します。
工場の建設で大きな役割を果たすのは文系社員です。まず、さまざまな調査をして工場建設地を決定します。工場建設やその後の工場運営では地元に迷惑をかけることもあるので、住民や地元自治体への説明や交渉をしなくてはなりません。こうした業務は文系社員が中心になって行います。
そして、工場建設をする業者を選ぶとともに建設費の交渉をします。工場内で使用する機械を選定し、機械メーカーとも価格交渉しなくてはなりません。機械の選定は生産担当のエンジニアの意見が重視されますが、その他の業務は文系社員が担当します。
また、工場を作れば新たに労働者を採用し、管理しなくてはなりません。こうした人事・労務に関する仕事は文系が担うことが多いのです。
工場建設には膨大な費用がかかりますが、予算を計算し資金調達のプランを作るのは経営企画部や経理部に所属する文系社員です。経理部門では理系の知識よりも財務の知識が必要です。理系である必要はありません。
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