「内定倍率100倍超」という、しょっぱい現実 東レ213倍、カゴメ308倍、明治は2750倍

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大学3年生に取材すると、「先輩は内定をいくつももらっていたので、自分も何とかなるだろう」「3月から説明会に出席すればいい」といった発言を聞くことが多い。
しかし、本当に3年生は容易に内定を取れるのだろうか。人気企業には1万人以上の本エントリーがある。より好みしなければ就職できるだろが、志望企業に入社するのは難しいはずだ。リクルートワークス研究所や就職四季報のデータを基に2016年新卒採用(現3年生)の現実を展望する。

新卒がダメなら中途採用を

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リクルートワークス研究所が民間企業の2016年3月卒の採用見通しを発表した。同研究所の調査によると、2016年卒対象の大学生・大学院生の新卒採用見通しは、「増える」が14.0%、「減る」が5.3%と、「増える」が「減る」を上回った(+8.7ポイント)。2015年卒(+7.8%ポイント)に引き続き、大学生・大学院生の新卒採用数は増加する見通しだ。

業種別に見ると、「減る」が「増える」を上回るのは医薬化粧品業界のみ。薬価引き下げやジェネリック医薬品の利用拡大によって、製薬関連企業は業績が伸び悩むことから採用意欲はあまり高くない。しかし、その他の業界は前年よりも採用数を増やす方針だ。

従業員規模別に見ると、どの従業員規模においても「増える」が「減る」を上回っている。特に従業員の多い大企業の採用意欲が強い。大企業志向の強い就活生に有利な環境だ。

新卒だけでは必要な人員を確保できないことから、中途採用に注力する企業も増えている。2015年度の中途採用見通しは、「増える」が13.0%、「減る」が4.0%と、「増える」が「減る」を上回る(+9.0ポイント)。2014年度(+5.9%ポイント)より増加傾向が一段と高まっていることがわかる。

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