資金調達環境に逆風が吹き荒れる中、それでも善戦するレイターステージのベンチャーはどこか。「大型上場予備軍」の現在地、第5回はエニーマインドグループだ。
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売上高192億円の「異色ベンチャー」
まさに急展開の大型調達だった。7月に三菱UFJキャピタルなどから借り入れも含め約50億円を調達したのが、エニーマインドグループだ。
主にインフルエンサーや企業に対し、マーケティング支援を展開している。足元では、自ら企画・製造した商品をネット販売するD2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)が拡大しており、ECサイトの構築や運用、商品の企画・設計、物流まで一気通貫で支援することが強みだ。
ほかにも、インフルエンサー事務所やメディア向けの収益化支援など、多様な事業を展開している。創業の地が東南アジアで売上高の約6割を海外で稼ぐなど、日本のベンチャーとしては異色の存在でもある。
業績は好調で、2021年度の売上収益は前期比57%増の192億円。一見すると50億円の調達も順当に思えるが、なぜ“急展開”だったのかといえば、3月に新規株式公開(IPO)予定だったにもかかわらずその約3週間前に急きょ中止したからだ。
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