「すごいベンチャー100」2022年最新版から7社をピックアップ。「モビリティ」領域からは、完全自動運転車の開発に取り組む「TURING」を拡大記事で紹介する。
特集「すごいベンチャー100 2022年版」の他の記事を読む
「We Overtake Tesla.(テスラを超える)」。これを会社の合言葉にし、自動車業界に新たなうねりを起こそうとしているベンチャーがある。完全自動運転車の開発に取り組むTURING(チューリング)だ。
創業は2021年8月。目指すは令和初の国産自動車メーカーを立ち上げることだ。重厚長大産業に殴り込むチューリングを率いるのは、AI(人工知能)の領域で研鑽を積んできた2人の代表だ。
山本一成CEOはプロ棋士を破った将棋AI「ポナンザ」の開発者として知られる。青木俊介CTO(最高技術責任者)は、トヨタ自動車のジェームス・カフナー執行役員などを輩出した自動運転研究の名門・カーネギーメロン大学で博士号を取得し、自動車メーカーとの共同研究にも携わってきた。
狙うは前人未到の「完全自動運転」
2人はSNSでのやりとりを通じて出会い、「日本で産業をつくりたい」「大きな産業に対してイノベーションを起こしたい」と意気投合し、創業に至った。
野心的な経営ビジョンと、山本氏や青木氏の実績、これまでの研究開発が評価され、2022年7月にはベンチャーキャピタル(VC)など複数社から10億円の資金調達に成功。同8月にはKDDIが出資することが決まった。
チューリングは自動運転システムの研究開発を行っているが、最終到達地点として描くのは完全自動運転EVの開発だ。
青木氏は「エンジニアが技術開発をするうえで、成果物である商品、消費者を意識することは重要。創意工夫も変わってくる。アップルやテスラも(そういった点を重視することで)iPhoneやEVを高い価値として生み出している」と熱を込める。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら