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すごいベンチャー「過去500社」で買収された面々 グーグル、ペイパルなど米国の巨人も買い手に

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過去5年分の「すごいベンチャー100」全社について、その後の動向を一斉調査。第3回は「M&A」された各社についてまとめた。

アメリカのペイパルに3000億円で買収されたPaidy(撮影:今井康一)

特集「すごいベンチャー100 2022年版」の他の記事を読む

「過去に掲載されたベンチャーが今どうなっているのかを知りたい」。『週刊東洋経済』の「すごいベンチャー100」特集(最新版は2022年9月12日発売、予約はこちらから)やその関連企画に対し、毎年多くの読者から寄せられるのがこの要望だ。
そこで今回、2017年から2021年まで5年分の「すごいベンチャー100」特集で取り上げた全社について、その後の動向を一斉調査。「IPO」「未上場」「M&A」「解散・廃業・サービス終了など」に分けて紹介する。
第1回:すごいベンチャー「過去の500社」IPO組の実力は
第2回:すごいベンチャー「過去の500社」最新評価額の明暗
第3回:当記事
第4回:すごいベンチャー「過去の500社」手詰まり組の末路

買い手はIT・ネット企業だけじゃない

第3回では、M&Aされた各社について取り上げたい。

『週刊東洋経済 2022年9/17-24合併号』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

定義は少々広めに設定し、会社が買収される場合はもちろん、主柱事業を譲渡した例なども含めている。また会社のM&Aの場合、株式を100%取得する完全子会社化を中心に、連結子会社化されたケースなどを対象にした。

われわれが把握できた全24社の中で、とくに世間の注目を集めた事例は2021年9月に実施されたアメリカのペイパルホールディングスによるPaidy(ペイディ)の買収だろう。3000億円という買収金額は国内ベンチャーで過去最高額。このほかにもグーグルによるpring(プリン)の買収など、海外勢によるM&Aも少しずつ出ている。

国内M&Aにおいても、買い手の顔ぶれはさまざまだ。表の冒頭、同業のユニバーサルビューを買収したコンタクトレンズメーカーのシードを始め、食品メーカー、電子部品メーカー、出版社などが並ぶ。

一口にM&Aと言っても、両者の足りないパーツを埋め合うもの、ひとえに規模拡大を目的とするもの、救済型のものなど、目的は多岐にわたる。またリストの中には、買収はされたが「いつかは株式上場したい」と代表が明言している会社もある。

ベンチャーにとって上場がゴールでないのと同様、M&Aも、その後に目的達成に近づいたかどうかが肝心といえるだろう。

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