岸田政権が力を注ぐスタートアップ支援政策。メルカリの山田進太郎CEOは、グローバルで成長を目指す会社の支援策が重要になると指摘する。
当事者の抱く課題感と「異なる部分」が
――岸田政権が「スタートアップ創出元年」を謳い、起業や投資の促進を狙ったさまざまな政策を打ち出しています。メルカリを起業して10年が経とうとしている中、こうした動きをどう見ていますか。
2000年前後からこの業界にいるが、当時はインターネットのスタートアップは実社会との接点がそれほどなかったように思う。ポータルサイトやゲームなど、それら単独で成り立つようなものだった。その中で成功する会社が少しずつ出てきて、投資家や連続起業家が増え、エコシステム(生態系)が広がり、お金も集まるようになった。
スマートフォンが登場してからは、メルカリが金融や物流に関わっているように、既存のビジネスとインターネットの接点がすごく増えたと思う。既存の産業もネットを使ってビジネスをどう作るかを考えるようになり、スタートアップが身近になってきた。
すべての産業がDX(デジタル変革)されるといわれる中で、国として新しい産業をつくろうとしたときに、スタートアップが重要な存在になったということだと思う。国の姿勢は歓迎すべきことだ。僕自身も政治家や官僚から業界を取り巻く課題について聞かれることが増えてきた。
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