次のGAFAM、日本で生むには「政府調達」が必須だ VC業界団体のトップに聞く、ロビー活動の裏表

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スタートアップ政策の立案に深く食い込んでいる、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)。提言をどのようにまとめ、反映に漕ぎ着けたのか。

昨年後半から、積極的に情報発信を行っている赤浦氏。「政府が直接スタートアップの商品を購入するぐらい大きなインパクトがないと、日本の新しい産業は世界で勝てない」と危機感を示す(記者撮影)

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岸田政権下で、スタートアップ支援の政策が急速に動き始めている(詳細は7月15日配信記事:ベンチャー振興の目玉「政府調達」に託す起死回生)。その策定に深く食い込んでいるのが、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)だ。提言をどのようにまとめ、反映に漕ぎ着けたのか。JVCAの代表理事で会長の赤浦徹氏に聞いた。

踏み込まなければ世界で勝てない

――JVCAは岸田政権の発足に当たり、スタートアップに対する政府調達の必要性を強調しています。

協会として政府への提言の内容を政府調達に絞ろうと決めたのは、2021年の10月だ。みやこキャピタルのパートナーで経済産業省出身の岡橋寛明さんから、「いろいろ言っても伝わらない」とアドバイスをもらい、それならばスタートアップ向けに優先購買枠を設置する「政府調達」に焦点を当てるべきと考え、ペーパーをまとめた。

そこから2021年12月に内閣府の統括官を訪問したり、2022年2月に自民党のスタートアップ議員連盟の会合に出席したりして、政策提言活動を行ってきた。2022年の6月7日に発表された「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」では、スタートアップ支援の中で政府調達がいちばん頭に来ていて、努力が実ったという実感がある。

――なぜ政府調達がいちばん大事なのでしょうか。

政府が直接スタートアップの商品を購入するぐらい大きなインパクトがないと、日本の新しい産業は世界で勝てないからだ。

アメリカの宇宙企業・スペースXの事例がわかりやすい。商業軌道輸送や貨物輸送をはじめ、政府が累計数千億円の契約を結んだ結果、同社の時価総額は今や10兆円を超え、宇宙産業をリードする会社となった。

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