6月に行われた株主総会での株主提案数が過去最高になった。大半が否決されたものの、株主提案の影響力がじわじわと増している。
6月末までに開催された株主総会の結果がすべて出そろった。株主提案は最終的に76社290議案となり、それまで過去最多だった社数55(2020年)、議案数212(2017年)を大きく上回った(対象は3月決算企業)。
このうち、複数人への選任や解任提案が1議案にまとめられたものを「1人につき株主提案1件」とカウントしたうえで、ほかの議案が否決されて採決する意味がなくなったなどの理由で実際には採決されなかった議案を除くと、事実上の株主提案数は計307件。それを賛成率の高い順に並べたのが、「株主提案・賛成率ランキング」だ。
創業会長の「ちゃぶ台返し」
首位は貴金属リサイクル会社・中外鉱業に2株主が提案した1株1円配の継続だ。ただ、この株主提案は会社提案と同一である。会社提案と一括で採決されて、97.19%強と高い賛成率となった。
2位と3位は24時間営業ジム「エニタイムフィットネス」で急成長を遂げたFast Fitness Japan(以下ファストフィットネス)の土屋敦之社長(54)と、独立社外取締役・松村はるみ氏(68)それぞれへの再任案。両者とも79%台の高賛成率だ。6位の大熊章会長(85)、8〜11位もファストフィットネスの取締役選任案だ。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
ログイン(会員の方はこちら)
無料会員登録
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
この記事の特集
トピックボードAD
有料会員限定記事