株主総会「バーチャル型」はどこまで広がるか 個人株主に多大な利点、課題は上場会社の理解

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リアルの会場に出向かずに参加できる「バーチャル株主総会」が広がってきた。6月の総会では8社が完全バーチャルの総会を開催するなど、「完全バーチャル総会元年」となった。

2022年6月に開催されたZホールディングスの株主総会はオンライン開催のみだった
2022年6月に開催されたZホールディングスの株主総会はオンライン開催のみだった(編集部撮影)

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リアルの会場に出向くことなく参加できる「バーチャル株主総会」。6月に開催された3月期決算企業の株主総会で、Zホールディングスなど合計8社が完全バーチャルの株主総会を開いていたことが三菱UFJ信託銀行の調べでわかった。

リアルでの開催をしない「完全バーチャル株主総会」は、2021年6月に施行された産業競争力強化法(以下、産競法)の改正によって可能になった。ただ、2021年6月の株主総会には間に合わず、実質的に今年が「完全バーチャル総会元年」と言える。

上場企業3700社超のうち、まだ8社に過ぎないが、今後バーチャル総会を開催する企業が一般化することも予感させられる。完全バーチャル組の予備軍であり、産競法改正前から実施可能だったハイブリッド参加型は、2021年の309社から374社へと2割も増え、全上場会社のほぼ1割に達したからだ。

3種類のバーチャル株主総会

バーチャル総会には、ハイブリッド参加型(参加型)、ハイブリッド出席型(出席型)、完全バーチャルの3種類がある。

参加型はリアル会場で総会を開催し、その状況をライブ配信する。web参加者はライブ配信を視聴するだけで、視聴しながら議決権行使をすることはできない。議決権行使も質問の提出も事前に済ませておく必要がある。

一方、出席型はリアル会場で総会を開催しながらWebからの出席も可能で、視聴しながら議決権行使をしたり、質問をしたりはできるが、動議は出せない。3つ目の完全バーチャルはリアル会場を設けず、webからの出席のみ。視聴しながらの議決権行使、質問、動議提出のすべてが可能だ。

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