「現経営陣の保身」最高裁が買収防衛策に強烈NO 老舗・三ッ星vs投資ファンド、舞台は臨時総会へ

印刷
A
A

老舗電線メーカー・三ツ星で予定されていた買収防衛策について、最高裁が差し止めを決定した。過半の株主の賛成を得た買収防衛策が差し止められるのは、今回が初めて。老舗メーカーの防衛策はなぜ封じられたのか。

7月28日、最高裁は三ッ星の買収防衛策の差し止めを決定した(編集部撮影)

特集「株主総会2022」の他の記事を読む

買収防衛策の発動を最高裁判所が差し止めた。7月28日のことだ。株主の過半が賛成した買収防衛策の発動を、最高裁が差し止めるのは過去に例がない。今回が初めてだ。

大阪の老舗電線メーカー・三ッ星は翌29日に防衛策の発動を予定していたが、最高裁の決定を受けて発動を中止した。一方、発動の差し止めを求めてきた三ッ星の大株主、アダージキャピタル有限責任事業組合は同29日に臨時株主総会の開催を請求した。議案は三ッ星の競(きそい)良一社長ら3人の取締役解任などだ。

ごくありふれた買収防衛策だったが…

投資ファンドのアダージが競社長ら3人の解任を求めて臨時総会の開催を請求するのは、実は今回が初めてではない。今年2月22日にも、アダージは臨時総会の開催を三ッ星に要求。三ッ星は臨時総会を5月12日に開催している。

アダージは「(三ッ星は)上場同業他社と比べて売上高が15社中13位、営業利益が同14位と低迷している」「漫然と従来事業のオペレーションを続け、資本効率を意識した果断な事業投資をしていない」として委任状を集めた。解任決議は否決されたが、賛成46・2%、反対53・7%という僅差だった。

6月に定時株主総会が迫る中、首の皮一枚で延命した格好の競社長らは反撃に出る。それが今回の買収防衛策の導入だった。

次ページ運用の仕方が「非凡」だった
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
トヨタ国内販売幹部が交代、増える受注残に危機感
トヨタ国内販売幹部が交代、増える受注残に危機感
ウマ娘ヒットの裏で「スマホゲーム」が深める苦境
ウマ娘ヒットの裏で「スマホゲーム」が深める苦境
ニトリ、家具の王者が「家電攻略」に動き出す必然
ニトリ、家具の王者が「家電攻略」に動き出す必然
パナソニック「指定価格」導入に揺れる家電量販店
パナソニック「指定価格」導入に揺れる家電量販店
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内