株主提案数が過去最高、否決されても侮れない力 背景に賛成率上昇、機関投資家の投票に変化も

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この6月に行われる株主総会での株主提案数が過去最高になった。その裏側では機関投資家やアクティビストの思惑が交錯している。

京都銀行の株主総会の招集通知には、イギリスの投資ファンド、シルチェスター・インターナショナル・インベスターズが提案した特別配当の株主提案が載っている(編集部撮影)

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今年6月に開催される株主総会で、「株主提案」の数が過去最高になった。

三菱UFJ信託銀行のまとめでは、6月14日時点で77社(前年は48社)に292件(同162件)の提出があり、これまで最高だった55社(2020年)、212件(2017年)を大幅に上回る。中長期で見ても、ここ数年の株主提案数は以前と比べて高い水準が続く。

ただし、株主提案がいくら増えても会社側が議決権の大多数を握るため、ほぼすべてが否決される状況は変わらない見通しだ。

にもかかわらず株主提案が活発化しているのは、否決されても株主提案の影響力が増してきていることが大きい。その背景には企業の専横的な経営を許さない潮流に加え、一定数の株を握る機関投資家やアクティビスト(モノ言う株主)の思惑があるようだ。

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