農機国内最大手のクボタは、アメリカで研究開発拠点を拡充するなど、新技術の開発を加速させている。
テキサス州で米国拠点を統括
――アメリカには、約100億円を投じ、4月に本格稼働したアトランタの研究開発拠点もあります。北米研究ユニットを設立した狙いは何ですか。
北米研究開発ユニットを作ったのは、製品開発だけではなく、もっと基礎研究に踏み込んでいく必要があるから。現地を統括しているKMA(クボタマニュファクチュアリングオブアメリカ)の中にはそうした部隊もいて、開発はやっていた。だが、次世代研究と製品開発全体を見る必要があるので新設した。
アトランタの拠点は、試作した農機を走らせるテストコースなども新たに作って、製品開発をやっていく拠点だ。(北米研究開発ユニットは)アトランタ(の拠点)やアグジャンクション、KMAにいた技術者や今回新たに派遣するシリコンバレー駐在の技術者などを統括していく。日本の開発組織の小型版のようなイメージだ。
私はいつも、1階の製品開発事業部、2階の研究開発本部、3階のイノベーションセンターの「3階理論」と呼んでいる。北米研究開発ユニットの仕事は、この3つの機能がうまくシナジーを出せるようにすることだ。北米研究ユニットに期待するのは横断的な役割だ。
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