みずほ銀行、嵐の中で登板する新トップの重責 加藤新頭取「3ヵ月間で行員6000人と対話する」

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頻発したシステム障害の責任を取って辞任した藤原弘治前頭取から経営のバトンを渡された。行内の士気向上や営業店改革など山積する課題にどう取り組むのか、2022年4月にみずほ銀行頭取に就任した加藤勝彦氏に聞いた。

顧客目線での経営を強調するみずほ銀行の加藤頭取(撮影:今井康一)

――みずほ銀行のトップとしてご自身の使命をどう考えていますか。

システム障害抜きには語れない。業務の安定稼働は一丁目一番地だ。それが何より、行員が安心して顧客にサービスを提供できることにつながる。

顧客目線も十分ではなかった。就任以来行員に言い続けているのは、顧客目線での経営の大切さだ。現場の行員は外訪などで接点を増やす。顧客に直接会えない本部行員なら、現場をどうサポートできるかしっかり考える。

われわれ経営陣は、それができる環境を整える。私も1回あたり200~300名の行員との対話を、これまで20回ほど重ねた。国内営業店の行員は総勢6000人ほどいるため、3ヵ月で一巡する計算だ。年に3、4回くらいは全員と話したい。私が10分話をして、彼らの話を20分聞く。それで足りなければ、後日事務局を通じてメールでやり取りをする。これを繰り返して実態を把握していく。

営業店のトップとも、毎回4、5人を集めて座談会形式で話を聞いている。これも全員とやる予定だ。昨年は藤原(前頭取)と私でやっていたが、今年は私と副頭取で引き継ぐ。現場だけでなく、日頃から接点のある本部行員との対話の機会も持つ。

――行員から出た意見は。

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