一時は上場廃止の瀬戸際まで追い詰められたレオパレス21。足元では入居率が回復し始めている。
――施工不備が発覚して以降、入居率は一時、損益分岐点の80%を大きく下回る77%台まで下落しました。2022年3月末は85.1%まで回復していますが、その要因は?
2020年12月末に77.07%だった入居率は2021年3月末に81.72%と、4.65ポイント上がった。さらに2021年9月から2022年3月まで毎月、前年同月比で入居率が3ポイント以上改善し、2023年3月期の期初の入居率を持ち上げている。
コロナ禍ではあるが、日本企業は製造、販売いずれもモメンタム(方向性・勢い)は弱くない。一方、各企業の(地域の)製造拠点周辺ではなかなか働き手が集まらない。結局、東京などで人材募集して地域で働くとなると、どうしても住むところが必要になる。そこに当社がうまくマッチングできている。
取引先を何度も回った
施工不備問題で信用を低下させて顧客にご迷惑をおかけしたが、苦しい戦いをしながらも取引先を何度も回って、(物件に軽微の施工不備があっても一定の耐火性能は確保できるとする)燃焼実験の結果を含めて安全性について説明してきた。これがようやくご理解をいただけるようになった。
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