国内4位のトーヨータイヤが利益率トップの理由 量を追わずアメリカでSUV用タイヤが大成功

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TOYO TIRE(トーヨータイヤ)の営業利益率は13%超と業界ではトップ。5月12日に発表した第1四半期の決算は15.9%で絶好調だ。高収益の理由に迫る。

清水隆史(しみず・たかし)/1961年生まれ。1985年、同志社大学経済学部卒業、東洋ゴム工業(現TOYO TIRE)入社。2010年、アメリカ持ち株会社社長。2014年、執行役員。2015年7月、常務執行役員、同年11月から社長(撮影:ヒラオカスタジオ)
TOYO TIREはタイヤメーカーで国内4位。2015年には免震ゴムの品質不正などの不祥事もあった。しかしながら、タイヤ業界でトップの営業利益率をたたき出している。高収益の理由、原材料の高騰にどう対応するか、清水隆史社長に直撃した。

 

――タイヤ業界でも新興国メーカーの攻勢を受けて、各社とも収益力の強化が課題になっています。その中で小規模メーカーのTOYOが高い利益率を誇っています。

アメリカ市場に強いことが理由の一つだ。アメリカではSUV(スポーツ多目的車)やピックアップトラックが非常に売れている。アメリカのSUV用タイヤは世界でも断トツに利益率が高い。

アメリカでは乗用車用タイヤは消耗品扱いで、ガソリンスタンドで安いタイヤを勧められて買う人も多い。一方、SUVやピックアップではデザイン性が重視される。オフロードを走るので頑丈さも大事だ。TOYOのタイヤはゴツゴツしていてデザイン性に優れ、頑丈なので少々高くても買ってくれる。20インチや22インチといった大径のピックアップ用ではシェアが4割近くある。

16インチ以下のタイヤ生産をやめて大径に特化

――アメリカのSUV用の特に高いインチで大手を抑えてシェアを伸ばせた理由は。

私は2007年から2012年にアメリカに駐在していたが、この間にアメリカの工場は16インチ以下の生産をやめて17インチ以上に特化するという方針を打ち出した。生産量が多いメーカーなら低インチのコモディティ(汎用品)タイヤでも利益を出せるが、われわれは規模が小さい。ニッチでも利益率が高いSUVやピックアップに焦点を当てた。その後、アメリカのSUV市場が大きく伸びた。

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