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40兆円の巨大ファンドが日本でベンチャー投資に動き出している。アメリカのプライベート・エクイティ(PE)ファンド大手、カーライル・グループは8月16日、医師が処方する禁煙や高血圧の「治療アプリ」を開発するベンチャー・CureApp(キュア・アップ)に約70億円を出資したと発表した。
カーライルはこれまで、成熟した企業の過半数の株式を取得して成長を促す「バイアウト投資」を中心に行ってきた。だが2021年、人工タンパク質素材を開発するSpiber(スパイバー)に出資したのを皮切りに、日本国内の未上場ベンチャーへのマイノリティ(少額)出資を開始した。
PEファンドとしては、同じくアメリカのKKRやベインキャピタルも日本でのベンチャー投資を加速する。なぜPEファンドがベンチャーに注目するのか。そして投資先企業はなぜPEファンドと組んだのか。カーライル・ジャパンの富岡隆臣副代表兼マネージングディレクターと、キュア・アップの佐竹晃太社長に話を聞いた。
育ってきた会社の「最後の後押し」をする
――なぜ今カーライルがベンチャー投資を始めたのでしょうか。
富岡隆臣 カーライル・ジャパン副代表(以下、富岡氏):2021年から運用を始めた日本特化の約2600億円のファンドにおいて、10%ほどをグロース(成長中の)企業へのマイノリティ出資に充てる方針を定めた。これは厳密に言うと「スタートアップ投資」、つまり売り上げが上がっていないような創業期の会社への投資ではない。
われわれがPEファンドとして投資するのは、売り上げも伸びていよいよ利益を出していくという段階に入った会社になる。そこまで育った会社の最後の後押しをするのが役割だ。
――どういうところに商機を感じましたか。
富岡氏:実際にレイターステージ(株式上場も視野に入った段階)の企業から話をもらうことが、この2年くらいでかなり増えた。
ベンチャーキャピタル(VC)とは役割が違う。彼らは創業期や成長途中の段階での投資が中心で、レイターの会社に相応な規模の資金を投じられるプレイヤーが少ない。そこに資金を供給していきたいと考えている。
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