園バス置き去り「子ども」をどう守ったらいいのか 保護者は園選びで何に気をつけたらよいか?

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これから入園を検討している方は、園選びで何に気をつけたらよいかが気になるでしょう。

園バス運行園を候補にし、入園を考えているのであれば、運行体制のチェックは必ずしてください。補助員が乗車しているか、座席確認・人数確認のもれ防止対策はどうなっているかなどを質問して、事業者がしっかり答えられるかを確かめてほしいと思います。

また、保育の様子を見学できたら、保育者に余裕があるかどうかも見てください。余裕がなくイライラしていたり、同僚とのチームワークがうまくいっていない場合は、子どもへの配慮も不十分になってしまいがちです。いろいろな体制を整えても、最終的に保育者の子どもを見る目にかかる部分をなくすことはできません。

在園中の家庭が気をつけたいこと

園バスは便利です。保護者としては、園バス運行について疑問をもつことがあっても、せっかく運行してくれているのだからと目をつぶってしまうこともありがちです。でも、子どもの命にかかわることですから、運行体制や降車後の確認については、今一度園に確認し、不安があれば伝えたほうがよいでしょう。

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前述したような装置の導入については、それぞれの事業者の規模や財政状況に左右されることなので、国や自治体の援助がなければ、当面、人力での確認の徹底をお願いせざるを得ない場合も多いでしょう。

園を少しでも助けたければ、保護者も欠席の連絡は忘れずにする、園活動を潤滑にするために設けられているルールは守るようにするなど、園運営に協力することが大切です。保育者に余計な負担をかけないことは、事故防止にもつながります。

保育園・幼稚園・こども園の保育は、子どもの健やかな成長のために多額の公費をかけて行われている事業です。国や自治体、事業者、家庭が「子どもを真ん中」に考え行動することが重要だと思います。

普光院 亜紀 「保育園を考える親の会」アドバイザー

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ふこういん あき / Aki Fukoin

早稲田大学第一文学部卒。保育園に子どもを預けて働く親のネットワーク「保育園を考える親の会」顧問・アドバイザー。保育ジャーナリスト。大学講師。著書「後悔しない保育園・こども園の選び方」(ひとなる書房)、「不適切保育はなぜ起こる」(2024年6月20日刊行、岩波新書)ほか多数。

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