決算書には各社の実績がデータとして開陳されているのみならず、屋台骨となるビジネス戦略や、悲喜こもごものストーリーが隠されています。開示資料の海を泳ぎ、まるで「謎解き」のように企業の戦略を解き明かす「プロの読み方」とは? 『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方[実践編]』から一部抜粋してお届けします。
1回目:東武鉄道がスカイツリーを建設した「納得の理由」(9月8日配信)
2回目:王将と日高屋、コロナ禍で「明暗」分かれた拠所(9月13日配信)
3回目:「任天堂=ずっと好業績の企業」イメージは誤りだ(前半)(9月18日配信)
4回目:任天堂の「業績の振れ幅」が大きい納得の3理由(後半)(9月23日配信)
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質の良い赤字・悪い赤字がある
5回目となる今回は、「赤字」をテーマにお話しします。赤字と聞くとネガティブなイメージを持つ方も多いですが、赤字にはそれぞれ理由があり、必ずしも悪いというわけではありません。たとえばベンチャー企業であれば、先行投資の比重が大きく、その結果赤字になっているということもありますので、企業のビジネスモデルや成長段階を踏まえた検討が必要になってきます。
このように、赤字の中には質の良い赤字・悪い赤字があり、その質を判断するには、単に決算書に目を通すだけでなく、企業のビジネスモデルを理解したうえで判断せねばならないケースが往々にして存在します。
今回は、家具の小売や法人への内装・家具等のトータルコーディネート事業を展開する大塚家具と、インターネットで完結する各種保険契約を提供しているライフネット生命保険の2社を題材に、どのように「赤字の質」にアプローチしていくべきなのかを見ていきましょう。
Q 赤字の「質」がいい企業はどちらだと思うか考えてみよう
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