2つめの壁は、「発想の壁」である。
いくら「自分にもできる」と思い込んだところで、「常識的な発想」ばかりでは「新たな価値」は生み出せない。
私たちは普段、無数の「固定観念」や「常識」に縛られて生きている。
日常生活を営むうえでは問題はないが、その思考回路のままでは「新たな発想」は生まれてこない。あえて「赤いものを青」と考える発想の柔軟性が不可欠である。
たとえば、旭山動物園は、世間で「ありふれている」と思われている動物たちを「ありふれてなんていない。行動を見れば、どの動物もすごい」と考えることによって、動物の魅力を引き出し、人気の動物園になった。
私たちに染みついている固定観念や常識をあえて否定してみる。それが、ほかの人たちとは異なるユニークな発想やアイデアにつながる。
半歩でも「現場で試すこと」で前に進むのが大切
3つめの壁は「机にしがみついたまま動けない『実行の壁』」である。
たとえユニークな発想を思いついても、その時点では「仮説」にすぎない。「仮説」をもとに実行に移し、アイデアを「形」にしなくては、「新たな価値」は生み出せない。しかも、その過程は「試行錯誤の連続」である。
誰もやったことがないことに挑戦しているのだから、真似すべきものがない。
自分たちで「初期仮説」を立て、まずやってみる。何度も失敗し、その過程から学習し、「次の仮説」へと進んでいく。それを、とてつもないスピード感で繰り返している。
大事なのは、いつまでも机にしがみついているのではなく、「現場で試す」ことである。半歩でも前進すれば、まったく違う「景色」が見えてくる。
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