「迫る補助金切れ」好調の軽EVに垂れこめる暗雲 補助金なしでも売れるのか、問われる商品力

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経産省は8月31日に公表した2023年度予算の概算要求でも、インフラ整備と合わせた補助金として2022年度の2倍弱に当たる430億円を計上した。

来年度も購入支援を続ける考えで、「今年度のように補助金切れということがないよう、電動車の普及をさらに促していきたい」(自動車課)という。ただ、予算が交付されるタイミングはリアルタイムで確認できるわけではないため、販売現場や消費者が動向を逐一確認することは変わらない。

足もとでは日産がリーフの値上げを検討するなど、世界的な原材料高の影響で電動車の基幹部品である車載電池やモーターの調達コストが上がっている。今後は軽EVでも値上げの動きが広がる可能性があり、補助金の効果を低下させる懸念もある。

どこまでEVを売り切れるのか

日産のマーケティング部門幹部は「そもそも補助金なしでどれだけ売り切れるかが、EVの競争力を占ううえで本当の勝負になる」と強調する。軽EVは最大航続距離が200キロと短いが、その分だけ電池の搭載量を減らし、内装を充実させた一方で価格を抑えた。

販売現場からは「街乗り利用というコンセプトが顧客に受け入れてもらえている」(首都圏の日産系販社担当者)と商品性の高さを評価するだけでなく、「10年前、リーフを出したときにはEVはキワモノという扱いだったが、今はEVを求めてくる顧客も多い」(首都圏の日産系販社社長)と市場環境の変化を感じる声も聞かれる。

補助金は税金が使われているだけにいつまでも交付されるものではない。補助金の行方が不透明な今こそ、どこまで売り切れるかで日本のEV普及の速度も変わってくる。

横山 隼也 東洋経済 記者

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よこやま じゅんや / Junya Yokoyama

報道部で、トヨタ自動車やホンダなど自動車業界を担当。地方紙などを経て、2020年9月に東洋経済新報社入社。好きなものは、サッカー、サウナ、ビール(大手もクラフトも)。1991年生まれ。

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村松 魁理 東洋経済 記者

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むらまつ かいり / Kairi Muramatsu

自動車業界、工作機械・ロボット業界を担当。大学では金融工学を学ぶ。趣味は読書とランニング。パンクロックとバスケットボールが好き。東京都出身。

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