日本と韓国「国歌、国花、お金」に見る驚きの根本差 日本のお札に「明治維新関連の人が多い」深い訳

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韓国人が国を守ったり、国を隆盛させた国民的ヒーローを考えると、じつに豊臣秀吉の軍を破った李舜臣将軍や、ハングルをつくった世宗大王(両者ともに、ソウルの景福宮の前に大きな銅像がある)まで400年も遡る。

ちなみにネットのコメント欄では、李舜臣将軍がなぜか敗退して逃げたことになっているが、当時の島津家や朝鮮側、明側の史料に書いてあることのほうが真実に近いのは言うまでもない。

または1000年くらい遡って、契丹(きったん)の侵攻を退けた高麗の姜邯賛(カンガムチャン)将軍(現代の駆逐艦の名前でもある)や、約1400年遡って、隋の侵略を打ち破った高句麗の乙支文徳(ウルチムンドク)将軍が救国の英雄として有名だが、いかんせん「大昔の人」感は否めない

ちなみにソウルに「乙支路」という道路名が多いのは、この英雄の名残りである。乙支とは、高句麗の言葉で「兄」を意味する。

「韓国=国民統合の象徴的リーダーがいない」ゆえに…

この「国民統合の象徴的リーダーが最近いない」問題は今後、南北統一を考えたとき、より深刻な問題になるであろう。

そもそも君子を頂点とする儒教文化の韓国で、その君子がいないのだから問題は根深い。

ベトナムのホーチミンや中国の毛沢東、インドのネルーやガンジーといった、わかりやすい「国父」なり「国母」なりが見出しにくいのだ。

すると結局、南北国民統合の象徴がいないから、国家アイデンティティを模索するときに、必然的に大昔からの伝統文化・儒教の象徴にお出ましいただくか、「日本から攻め込まれたときにがんばったよね」というところにもっていかざるを得ない。

このように、国民統合の象徴として必然的に長らく「朝鮮半島の敵役」として登場せざるを得なかった日本としては、今後どのようなことができるのだろうか?

それを知るには、ネットのコメント欄で「ウリナラファンタジー反日国家とは、国交断絶です!」とパブロフの犬的に反射的に繰り返すのではなく、『そっか、日本と韓国って、そういう国だったのか。』と検索して、国際的視点と深い教養をしっかりと身につけることが重要なのである。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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