やる気ない部下を嘆く上司のほうが実はダメな訳 本当に必要なのは「やる気」ではなく「やる理由」

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退屈そうな女性社員
部下や同僚のモチベーションを上げる方法を伝授します(写真:Sunrising/PIXTA)
「部下や同僚のやる気がなくて困っている」という人は少なくないのではないでしょうか。ところが、コーチングの専門家である岩崎徹也氏は「そもそも部下にやる気は必要ない」と断言します。いったいどういうことなのでしょうか。
新著『部下のやる気はいらない 「一歩踏み出す」からはじめるコーチング』を上梓した岩崎氏が解説します。

「やる気がないと人は動かない」という勘違い

突然ですが、みなさんの中には「部下のやる気がなくて、全然使い物にならない!」とお悩みの方はいらっしゃいませんか。私は、ビジネスコーチングで社員の成長をお手伝いする会社を経営しており、いろんな経営者や社員と話をする機会があります。

その中で多くの人が悩んでいるのが、「部下のやる気がない」というものです。日本能率協会マネジメントセンターが「新人・若手社員の育成施策に関する調査」を行ったところ、新人・若手社員の課題として「成長意欲を持ち、必要な経験を自ら開拓する」の回答が61.5%に上り、最も票が集まっています。

「部下にやる気がないから、自分でやらなければならずに大変」

「部下が成長せず、部としての成績が悪い」

と。これと同じことは、多くの会社で起こっていることでしょう。部下やチームメンバーと一緒に何かをしようと思っているけれど、相手のモチベーションが低いために、物事がうまくいかないという経験がある人は多いのではないかと思います。

ですが、これには大きな勘違いが含まれていると思います。そもそも「やる気がないと人は動かない」という考え方が危険な可能性があるのです。

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