「他社の動向に敏感な人」がうっかりハマる甘い罠 「Believe It」に見る米国人気通販番組の舞台裏

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2人きりで4時間のランチをした時は、2人とも最後まで笑いっぱなしだった。今すぐ彼女に電話をかけて4時間以上おしゃべりしても、話したいことは山ほどある。それは彼女が魅力的で、愛にあふれているからだ。

それこそ、彼女があれほどの成功を収めている理由だ。カメラが回っていてもいなくても、彼女は彼女のままで生きている。

もう1つのすばらしいエピソードは、QVCの元祖女王の1人であり、伝説の人物、今は亡きジョーン・リバーズとのものだ。

彼女はカメラの前で、わがままに、大げさに、時には親切に、そして驚くほどの喜びを表現したけれど、それは実生活でも同じだった。混み合う控室で起きたある日のことを、私は決して忘れないだろう。

その日は売上が伸び悩み、緊張の糸をナイフで切られたような状態だった。私は準備をしながら、押し黙り、イライラした様子の創業者たちの中に座っていた。

その時、大きな鉄製の扉が突然勢いよく開くと、ジョーンがつかつかと入ってきた。そして両腕を大きく広げ、みんなに響き渡るような大声で、なんとも不遜な宣言をしてみせたのだ。

「アメリカをたたき起こして今日も売りまくりましょうね、みなさん!」と。

思わず笑みがこぼれて、彼女を愛さずにはいられなかった。彼女はお客様を心から愛していた。いつもありのままの彼女で、いつでも成功を収めていた。

ニセモノは必ず失敗する

何かを売ることは、その時だけの結果でしかない。あなたの商品が宣伝通りの仕事をすること、信頼を築くこと、あなた自身でいること、そして心からつながること、それを確実に遂行することで、永続は生まれる。

本物の常連客が欲しいのか、本物の長続きする関係を手に入れたいのか、それとも、長続きするフォロワーやコミュニティをネット上に築きたいのか。いずれにしても、あなたは本物と手を携えて、姿を見せなければならない。

本物でありさえすれば、成功が自動的に保証されるわけではない……。けれど、ニセモノは必ず失敗する。

会社を大きくする間に、私は何千もの会社が成功し、失敗する様子を見てきた。本物は偽ることができないものだ。本物の力が宿る場所を知ったことは、私が身につけた、個人的にも仕事上でも必要な、最高の学びの1つである。

ジェイミー・カーン・リマ イットコスメティックス創業者

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Jamie Kern Lima

イットコスメティックス創業者。自宅のリビングで始めた会社、イットコスメティックスを米国最大級の高級化粧品ブランドに成長させる。同社を12億ドル(約1500億ドル)でロレアルに売却し、100年超の歴史を掲げるロレアル内で初の女性CEOとなる。フォーブス誌が発表する「自力でもっとも稼いだアメリカ人女性」のリストにも名を連ねた。著書に『Believe It 輝く準備はできてるか』

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