年収1億も目指せる「給料が上がり続ける人」の条件 世界で再注目「イノベーションの民主化」に乗れ
そうした製造業における経営知識を活かしながら、彼らはカイゼン(改善)活動などで製品の品質改良のためのアイデアを次々と提案し、イノベーションに貢献した。
その結果、高度経済成長期からバブル崩壊までには、高品質・低価格なこれらの日本企業の製品は世界市場を席巻し、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」といわれるまでに成長した。
こうした企業の従業員は、イノベーション活動に貢献する貴重な経営人材であったことから、経営陣は彼らに高給を支払い、給与が底上げされる形で、役員と従業員の給与格差は縮小した。
これらの企業の業績が牽引する形で、日本全体が好景気となり、1987年に日本の1人当たり名目GDPはアメリカを抜き去り、1988年にはスイスに次いで世界2位になったほどだ(GDP総額もアメリカに次ぐ世界2位)。
イノベーションの民主化の波に乗り遅れるな
ただし、過去の日本のイノベーションの民主化の成功は、一部の製造業に限定されていた。
そのため、今後製造業を超えて日本の多くの産業・業界においてイノベーションの民主化を成し遂げるためには、具体的な文脈に依存しない抽象的で広範な経営知識を学んだ経営人材になることが求められる。
本記事で提案した「自分株式会社の経営」によって経営意識を持った後には、積極的に経営知識を学ぶ必要もあるだろう。
イノベーションの民主化は、今、世界的にも再注目されている。『Forbes』の調査で2021年まで世界一の富豪(2022年はイーロン・マスクに次いで2位)だったAmazon創業者のジェフ・ベゾスなどは、当時の日本の製造業の「カイゼン」から経営を学んでいると株主総会などで公言しているほどだ。
イノベーションの民主化は過去の日本の製造業でも起きていたし、世界でも再度この流れが生まれ始めている。この流れに乗り遅れず、すべての人が豊かに暮らすには、製造業ではないどんな産業でも通用する「経営」意識と「経営」知識を今こそあらゆる人が身につける必要がある。
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