年収1億も目指せる「給料が上がり続ける人」の条件 世界で再注目「イノベーションの民主化」に乗れ
例えば医師の世界でも、2021年時点で勤務医の平均年収1467万円に対し開業医の平均年収は2729万円であり、約1.9倍の開きがある(『第23回医療経済実態調査』)。
正確なデータは存在しないが、弁護士や公認会計士などでも、一般的な専門職従業員が700万~1000万円程度の年収なのに対し、経営人材であるパートナーの年収は数千万円から数億円に達することはよく知られている。
武田薬品で約50倍、ソフトバンクで約42倍の年収格差
さらに、個別企業に目を移すと、役員と従業員の格差はより鮮明になる。東洋経済の調査によれば、2022年現在手に入る最新のデータによる役員と従業員の年収格差は、武田薬品工業で約50倍、ソフトバンクで約42倍、トヨタ自動車で約41倍、住友不動産で約40倍にまで達する(『社員と役員の「年収格差」が大きいトップ500社』参照)。
それどころか、役員報酬だけで年間1億円以上の報酬を得る個人も、直近12年間でほぼ一貫して増加し続けている(下図参照)。2010年3月期以降、上場企業は、1億円以上の報酬を得た役員の情報を有価証券報告書に記載することが義務付けられた。ここでは、この情報が開示された時点から現在まで、報酬1億円以上を得ている役員数を集計している。
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グラフの推移を見れば、経営人材の給料が上がり続ける傾向にあることがわかる。そしてここから言えることは、経営人材になるチャンスを捨てるのは誰にとっても「損である」ということだ。
そもそも、日本企業で働くすべての人には経営人材への道が開かれている。日本企業は、経営幹部の大部分を社内から選抜し昇進させる内部経営人材市場依存型の経営をおこなっているためだ。日本企業で働く人は、潜在的には全員が経営幹部候補なのである。これは、特定の学歴と職歴がないと経営人材への道がほぼ閉ざされるアメリカとは対照的である。
もちろん、外資系企業で働く人、起業家、専門職従事者にとっても、経営人材になる道を捨てるのは「損である」。これらの職業に従事する方々はもとから個人の独立性が高く、周囲に経営者も多いため、経営人材になる必要性をすでに認識されている方も多いだろう。
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