永守重信氏「順風満帆な人生は伸びていない証」 人生や経営が安泰ムードになったら警戒すべし

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(撮影:ヒラオカスタジオ)
人生において成功を手にするための秘訣とは?――たった4人で立ち上げた日本電産を一代で世界的な企業へと成長させた永守重信は、「人生は全勝でなくても8勝7敗で勝ち越せばいい」「先人や先輩を真似ることから始めなさい」とアドバイスする。困難に打ち勝ち、人生を切りひらくための考え方を紹介する(本稿は、永守氏著『人生をひらく』の一部を抜粋・再編集したものです)。

毎日早起きして、土日も働いて今がある

人生というのは8勝7敗で勝ち越せばいい―─。私はこれまでつねづねそう言ってきましたし、私自身も、人生の折々に、大きなものから小さなものまで、数え切れないほどの失敗を繰り返してきました。それでも、来年創業50周年を迎える日本電産が2兆円規模の企業にまで成長した事実に照らせば、15戦15勝ではなく、15戦7敗でもこれくらいの成功は手にできるということです。

私は自分の生き方、考え方、働き方が、これからチャレンジする人たちの参考になればという思いから、これまでいくつかの書籍を著してきました。その甲斐あって、起業を目指す方や若い経営者から「勉強になりました!」というメッセージをいただくことも度々あります。

私はそうした人たちに、「私の書いたものや言ったことを参考にして、同じ人生を送ったら、2兆円は無理でも1兆円くらいの企業に成長させることは誰にだってできるはずです」と伝えています。

そして、同時に、「でも、それは簡単ではありません。勉強になったのであれば私もうれしいのですが、重要なのは実際にやるかどうかです。50年間、毎日朝早くから働き出して、土日もがむしゃらに働いてきた結果として今日の日本電産があります。すぐやる、必ずやる、出来るまでやるというのは、言葉だけなら容易に感じられるかもしれませんが、実際にやるのは簡単ではありませんよ」というメッセージもあわせて伝えるようにしています。

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