平気で「エナジードリンク」飲む人が知らない盲点 カフェインを摂取した後に疲れる人は要注意!

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カフェインには、このカスがたまっていることを脳が認識できないようにする作用があります。結果として、脳内には疲れによるカスがたくさんあっても、気づかず元気に起きていられるようになるのです。

カフェインは、こうした覚醒作用以外にも、利尿作用、解熱鎮痛作用、強心作用をしめす、世界で最も多く使用されている「精神刺激薬」の1つです。そう、カフェインも薬物の一種なのです。こう聞くと、途端にカフェインレスのものに変えたくなってしまうかもしれませんね。

とはいえ、適切な量のカフェインであれば、覚醒作用によって眠気や倦怠感を軽減し、一時的に集中力を向上する作用が期待できます。「あと少しでこの仕事が終わる!」とか、「今夜だけは頑張りたい!」というときにカフェインを一時的に使用することは、そこまで問題ではありません。

カフェイン依存になるかどうかの分かれ目

しかし、カフェインをとった後の対応に、カフェイン依存(病気)になるかどうかの分かれ目があります。

まず、カフェインをとった後には、必ず十分な休息をとらなければなりません。なぜなら、先ほど説明したように、カフェインにはアデノシンという物質をブロックする作用があるにすぎません。つまり、カスはカスとして残ったまま、目隠しをされている状態です。

カフェインを飲んで一時的に活力が出ても、後からドカッと疲れがきた経験がある人も多いでしょう。これは、カフェインが体内から消えることで、(目隠しで見えなくなっていただけで)実際にはたまり続けていたカスに脳が気づくからです。

後ほど詳しくお話ししますが、カフェインには「耐性形成(その物質に対して耐性を作ること)」と、「離脱症状(使用をやめたときに身体的・精神的症状が起こること)」の2つの性質もあります。

これを踏まえて、カフェインをとった後の対応の違いを見ていきましょう。

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