サイドブレーキを引いた状態で、4000rpmほどでクラッチミート。サイドブレーキを下ろし、リアタイヤを軽くスピンさせながら7000rpmでレブリミッターが点灯するタイミングで2速、さらに3速へ。シフトが吸い込まれるように入る。
6速MTはZ34用の継承ながら、シフト時のチェックスプリング荷重を50%増としたり、シフトロッド溝のプロファイル変更をしたりしたことで、シフトフィーリングはZ34と明らかに違う。そして、4速で時速180kmに到達して、電子制御による速度制限がかかった。
最大出力405馬力という数字のイメージだと、大排気量ターボエンジンによる豪快で爆発的な加速感を連想するが、ドライバーの意図から逸脱するようなパワーとトルクの出方ではなく、ドライバーとして“常にコントロールできている”という安心感が優先するので、実に乗りやすい。
マフラーからの排気音は、厳格化が進む音量規制などを考慮してかなり絞ってある印象で、またターボ音を主張し過ぎることもないが、スポーツカーとしての“心地良さ”を十分に感じられるよう、遮音と音の主張を上手くバランスさせている。
超高速域でも運転は“かなり楽”
直線路の先は、大きい右コーナーから高速周回曲線路に入る。指示されたとおりに時速100kmまで一旦、減速。5速や6速にして回転数を下げて、日本の高速道路での高速巡航を再現した。
すると、サスペンションが硬い印象もなく、クルマ全体としての一体感が感じられた。硬くないとはいえ、もちろん乗り心地重視のSUVやセダンとは違う。あえて路面にうねりを設けたレーンで走っても、しっかりと“足が動いて”目線がぶれることはない。さらに加速して、時速180km巡航に入る。
この状態で3車線での車線変更を繰り返しても、電動パワーステアリグを切った際の動きが実に自然で、クルマの動きが先読みできるため、“どこかへすっ飛んでいってしまいそう”といった不安はまったくない。
Z33やZ34と比べて、こうした速度域での運転が“かなり楽”に感じた。ただし、スポーツカーとしての“心地良い緊張感”は維持している。
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