就活生が社会人に聞きたい「働き方のリアル」 関心が高いのは残業時間や在宅ワークの割合

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学生のコメントを読むと、働く時間や場所を拘束されたくない、自分の自由にしたいという気持ちが背景にあるように思える。一部ではなく、多数がそう考えている。そんな考えはとても幼く自己中心的だし、社会人としてキャリア形成していく際にも不健康だと思う。

大切なのは、価値を生み出す仕事ができ、成長し、幸せになることだ。そのために最も重要なのは人間関係だ。しかし、チームや人間関係に触れたコメントはあまりない。

「実際働いていて楽しいのか、チームで働くことを説明会でアピールしていたが、チームとしての意識がどれくらい強く、チーム内でのコミュニケーションがどのくらい行われているのか気になる」は、チーム内コミュニケーションに触れているが、例外的なコメントだ。

対面回帰の大手企業も

最近になって、テレワークへの反省からオフィス回帰の動きが目立ち始めた。アメリカではイーロン・マスク・テスラ最高経営責任者(CEO)が5月末に「在宅勤務を希望する人は、週に最低40時間オフィスで勤務しなければならない」と幹部宛のメールで通告し、日本国内でも大きな話題になった。

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国内大手企業でもテレワークを縮小する企業は増えている。楽天は2021年11月から東京本社の出社日を週3日から4日に増やした。

本田技研工業(ホンダ)は今年のゴールデンウィーク明けから、週5日の出社勤務に戻した。これはホンダの企業理念「三現主義(現場、現実、現物)」に基づき、対面でのコミュニケーションを重視した働き方に戻したものだ。

コロナ禍によってテレワークを経験することは、対面コミュニケーションの重要性を再認識する契機にもなった。強い企業はさらに強くなっていくだろう。

その一方で、学生の意識は低いままのように思える。学生が関心を持つべきなのは、こういう企業がなぜオフィスに回帰をしようとしているかの理由を知ることだと思う。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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