旅をしながらお金を稼ぐ「おてつたび」が人気な訳 「旅行では経験できないおもしろさ」と参加者
高校生のときから地域活動やボランティアなどに積極的に参加し、大学でも地域に関して学んでいる北見さん。おてつたびに魅了される理由をこう話す。
「観光も楽しいのですが、私はそれだけじゃ物足りなくて。おてつたびに参加すれば、地域の方と仲良くなれて、旅行では経験できないおもしろさを感じられる。大学生でお金がない自分にとって報酬をもらえることもありがたい。得た報酬で、訪れた地域で新たに体験したり、飲食したり。そうやってお金が使えるのはうれしいです」
当然、手伝いをする旅なので、楽しいことばかりではないのだろう。それでも北見さんは、「“お客さん”ではなく“仲間“として迎えてくれたからこそ頑張れたし、仲良くなれました。帰る故郷が増えたなと思っています」と話す。
北見さんは今、自分の将来を見つめ直しているそうだ。
「おてつたびに参加するまでは、大人になることに不安を感じていました。けれど、大人になっても新しいことができるんだって感じたし、魅力的な行動をしている人たちに出会えて衝撃を受けました。就職する前に、こういう世界や想いを知ることができたのは良かったなと思っています」
いずれは農家を目指す人が出てくれれば
佐賀県西南部の太良町にある、A-noker(ええのうかー)という農園でアスパラ栽培をする安東浩太郎さん(33)は、手伝いを受け入れる側。おてつたび参加者の来訪を毎回楽しみにしているという。
「アスパラの収穫の時期に人手が足りなくて。どうにかして人手を探さないと……と思っていた矢先におてつたびに出会い、ぜひ!と受け入れ事業者登録しました」
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