そもそも多くのネット放送は、違法なものだ。著作権の問題をクリアにしていないような違法サイトは脅威ですか、そことどのように競争しますか、と聞かれても答えようがない。もちろん、たとえばユーストリームのようなものを通じ、アーティストがライブを中継するようにもなっている。権利関係をクリアにしているものは、まっとうなビジネスだ。これまでもケーブルテレビ、CS、BSなどと競争をしており、そうした中の一つとしてネット放送が伸びていく可能性はある。競争のポイントは、視聴者を引き付けるようなすばらしいコンテンツ、ソフトを出していけるか、ということ。結局はそこに尽きる。
――コンテンツ制作力がテレビ局の強みとのことですが、強みはむしろ流通を独占している点にあるのではないでしょうか。
何をもって独占というのか。3社であっても激しい競争をしていることがあるし、10社であっても競争をしていない場合がある。社数で決めるようなものではなく、テレビ局の経営者には独占しているという意識はない。たとえば地上波の中にも、独立ローカル局があり、彼らは非常に安く、いい番組を作っている。しかし、視聴者からの支持という点でいえば、ほとんど問題にならない。
「既存のテレビ局が国の財産である電波を独占し続けるのはけしからん」と批判する人もいるけれども、まったくナンセンスだ。免許をもらった出発点はともかくとして、その後の競争たるや、非常に激しいものであり、その競争の中でコンテンツの制作力が磨かれた。
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