「超"謝罪"大国・韓国」、日本と選挙で比較してみた 「泣いて"謝る"日本人」と「泣いて"怒る"韓国人」

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まあ、多少好きなことを言っても組織力で勝つ政党は決まっており、選挙は「政策にインパクトのないガス抜き」程度に思われているからかもしれないが、今回は日本と韓国の選挙を見比べていて感じる、両国民の「感情表現の特徴的な違い」について解説しよう。

大統領候補もカメラの前で「赦し」を請う韓国

「韓国と徹底比較!日本は世界最大級の『お礼大国』」でも書いたよう、韓国人は「感謝」には執着しないが、「謝罪」には強いこだわりがある

このことは、韓国の選挙番組の論戦を見ていても、如実に表れている。また謝罪がなされても、そこに「真の感情」があるかどうかが厳しく問われる。

2021年から2022年初頭にかけての大統領選では両陣営による「国民への謝罪合戦」がなされていた。野党は与党側に謝罪を求め、与党は野党に謝罪を求める。それも、「国民に対して謝罪すべきではないですか?」という主張が多く、実際、大統領候補者がカメラの前でひざまずいて、国民に「赦し」を請うこともあった。

大統領候補の夫人(現大統領夫人)がテレビカメラの前で謝罪するシーンも注目されたし、何かと選挙中に(対立政党に対してではなく)、国民に対して謝罪しているのだ。

そして謝罪のあとは、たいていメディアで「チンジョンソンオムヌンサジェ(直訳すれば、真の感情や意図が伴っていない謝罪)」などと、さらに批判されていたものである。

なお批判の仕方は、往々にして苛烈である。日ごろ上品な上流階級の淑女の方でも、怒るとものすごい勢いで相手を罵倒し謝罪を求めるのを、私は何度も目撃した。

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