医療費を1千万円減らす「口腔ケア」のすごい効果 歯周病で認知症、糖尿病、脳卒中等のリスク増大

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認知症患者さんの口の中というのは、ちょっとビックリするくらい汚れています。また、私のクリニックで患者さんたちの歯の数を調べたところ、残された歯の数は平均的に非常に少なく、0本の「総入れ歯」の方は25%を占めました。

このような、歯や歯茎を含めた口腔内の機能低下が「認知症」に深く関連することは、さまざまな研究によってわかっています。それだけでなく、「脳卒中」「心筋梗塞」「糖尿病」「ガン」にいたるまで、人間の命にかかわるすべての疾患に影響を及ぼすことが明らかになっているのです。

国民全員、健康診断時に歯科検診を受けましょうという「国民皆歯科健診」は、このことを踏まえ、口腔ケアをすることで全身疾患を予防し、個人の医療費も国の医療費も抑制する狙いがあります。

約1万9000人対象の調査でわかった事実

では、どれくらい医療費が抑制されるのか。

具体的に計算すると、適切な口腔ケアを行うことで、なんと1人あたりの生涯医療費が1千万円以上も安くなる可能性があるのです。

日本歯科医師会が、全国の40歳以上、約1万9000人を対象に行った調査では、残っている歯の数が20本以上ある人は、0~4本の人よりも、年間の医療費が平均で17万5900円も低いという結果が出ました。

この先、日本人の寿命は延び続け、2050年には日本の100歳以上の人口が100万人を突破すると推計されています。もし100歳まで生きるとして、歯周病菌が増え始める40歳以上から100歳までに60年間分の医療費の差額を計算すると

17万5900円×60年=1055万4000円となります。

ちなみに、この金額を1日あたりに換算すると、17万5600円÷365日=約481円となります。つまり、歯を20本以上キープする歯のケアを続けるだけで、毎日約500円もの医療費を得することになるのです。

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