上司をナメているのは、絶対にバレている! 「従順なふり」はあなたのためにもならない

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あなたは、このままで行くか、行動を変えるか迷っているんですね? なぜ? 後ろめたいから? どうして後ろめたいんでしたっけ? そう、まず自覚しなければなりません。あなたは「ズルい女」です!

上司からの惜しみない期待や信頼に応える気がないのに、「いい子ちゃん」として無難な対応をして、上司の自分への態度をキープしようとしている。これはまさに、自分のことを好きだとわかっているオトコに対して、思わせぶりな、煮え切らない対応をしてキープしておき、自分の好きなオトコとうまくいったらポイっとしちゃおう、って気分と同じです。

もしあなたが、「ズルい女、上等じゃん!」と言い返すのなら、私もワイングラスをかかげて「上等!」とあなたと乾杯してしまうかもしれないですけどね。自覚があるのとないのとでは、また状況は違うからです。

偉い人に言われた、キツイ一言

私はこの連載で若い頃の恥ずかしい話をたくさんしているのですが、まだまだ恥ずかしい話があります(笑)。20代の頃、私はバリバリの営業担当でした。「元リクルートの伝説の営業マン」という人には、いろいろな種類の人がいます。私が伝説の営業マンだったかどうかは別にして、自他ともに認める「リクルートっぽい」自信満々の営業だったことは確かです。嫌味なやつでしたねぇ。今、思い出しても恥ずかしい……。

そんなある日、当時の偉い人とふたりでお酒を飲む機会があったのです。彼は「高い業績のご褒美で」と誘ってくれたのですが、その席で私にいろいろな社内の人の話をし、「アイツのああいうところがいい」「彼のあの仕事はすばらしかったよね」などと褒めそやしました。私は自分が褒められないので、だんだんとすねた気分になり、「でも、あの人には、こういうところがありますよ」「あの仕事、部内のみんなはこんなふうに言ってますよ」と、褒められている人をちょいちょいけなしてみたりしました。そして調子に乗って、上司たちの長所と短所を並べたて、批評までしました。

すると、その偉い人は、ため息をつき、私を腹立たしそうに見て、「だから女は嫌なんだよ。酒がまずくなる」と言いました。言葉をなくしていると、彼は「女がダメなところは、人にラベルを張るところだ。ラベルを張ってランクづけして何が面白い? 仕事が自分事じゃなくて他人事だからすることだ」とさらに言ったのです。

このときの彼の目つき、忘れられないですねぇ。私の瞳孔は開き切っていたと思います。彼の名誉のために言いますが、これは男女差別とか、女性批判とかでは決してありません。女性である私個人に対する批判であり、働く女性の特徴のひとつに対する警告でもあります。そして、「うまいことやっている」と信じていた上司たちとの関係も、決して「うまくいっていない」ということ、私の気持ちは上司たちにきっと見透かされていたのだろう、ということを知った瞬間でもありました。

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