「もともとマレーシアは滞在した経験があり知っていました。ミャンマーと雰囲気が似ていますが、電気などのインフラはより整っています。社長のお子さんと同じ学校を見学したところ、その学校が気に入って、すぐに決めました」
もっとも、湧太さん自身は当初あまり乗り気ではなかったという。
「父に言われて来たけれど、正直、マレーシアの最初の印象はよくなかったです。しかし、翻って考えたときに、日本の高校でこれがやりたい、というのが特になかった。マレーシアに来れば、いろいろな可能性があるかなと思い、決断しました」
奥さんの美紀さんが言う。「もともと、湧太は日本の勉強方法でやる気が出るタイプではなかったので、海外の教育が向いているだろうと思っていました。それからマレーシアに来てみると、人の行動などがミャンマーと似ているのでなじみやすいなと。道でぶつかったら、ごめん、と謝ればよい。日本のように、ぶつかるのをあらかじめ避けたりしないんです(笑)」
英語クラスで猛特訓
2014年1月に同じインターナショナルスクールに入学し、寮に入った。当初は英語を特訓するクラスに入る。「英語は得意科目でしたが、レベル、スピードが違いました」。
学校で人数が多いのは韓国人だが、ほかにも中国人、アフリカ人、トルコ人、中東系、マレーシア人など、さまざまな国籍の学生がいた。ルームメートの米国生まれの韓国人と仲良くなっていくうちに、英語には2カ月程度で慣れ、2014年8月には通常クラスに上がる。ここから、IBの授業が本格的になった。
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