日本人が英会話苦手なのは「意訳」できてないから 英単語や英文法ができないのはさまつな問題

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もう1つ、例を見てみましょう。「彼は病床に伏している」を英語で言おうとしたら、みなさんはどう訳しますか。普通に考えると、かなり高難易度の表現ですよね。

まず、「病床」ってなんて言うんだろうと考えてしまい、そしてそれを辞書で調べても、そのままでは意味が出てこないので、そこで思考がストップしてしまいます。

そして突破口を求めて「伏している」を調べると、辞書には「lie down」と出てくるので、この表現をなんとか使い「He is lying down on the bed and sick.」のような、奇妙な英文ができてしまいます。

しかし、一瞬で話をしなければならない実際の英会話の場面で、このような作業をしてしまうと、確実にパニックに陥ってしまいます。

そうなったときに効果を発揮するのが、「ダウントランスレーティング」です。一言で言うと、「英語に直す前に、わかりやすい日本語に直してみよう」ということです。

難しい言い回しは1ミリも必要ない

「彼は病床に伏している」と難しい言い方をしていますが、要するに「彼は病気で寝ている」ということではないでしょうか。そしてこれを英訳してみると、「彼は病床に伏している」→「彼は病気で寝ている」→「He is sick in bed.」となるわけです。

このように、難解な単語や文法を使わなくとも、簡単な言い回しをして、同じ内容が相手に伝われば十分なのです。

さらにもう一例、見てみましょう。ぜひ、みなさんも自分で考えてみてください。

「その小説は若年層の間で流行している」を英訳してみてください。

私であれば、こう考えます。

「その小説は若年層の間で流行している」→「多くの若者がその小説を読んでいる」→「Many young people read the novel.」

このように、難しい英語を考えるのではなく、簡単な日本語に直してから、どんな英語に直せばいいかをしっかり考える習慣をつけるのです。

このダウントランスレーティングはかなり万能なスキルです。日本語を英語にするときだけでなく、英語の言い回しをより簡単なものに直すときや、英語を日本語に直すときにも、簡単な日本語で理解することができるようになります。

ただし、いくつか注意点もあります。まずは、最初から簡単な日本語で考えようとしてはダメだということです。なぜなら、簡単な日本語を使いすぎてしまうと、すごくたどたどしい言い回しになってしまうからです。

次ページ具体例で考えてみると…
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