世界が熱視線、日本のシティポップに見る恋愛観 ユーミン、大滝詠一etc.80年代音楽がいま新鮮

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人気のシティポップに登場する男は、情けなかった…

作詞は松本隆が手掛けた大滝詠一「君は天然色」が収録されたアルバム『A LONG VACATION』(写真:OCEANS編集部)

では、男性に見る恋愛観はどうだったのだろうか。

1981年に発表しミリオンヒットとなった大滝詠一のアルバム『A LONG VACATION』の冒頭を飾る「君は天然色」を聴いてみよう。

主人公の男性は、過去の女性のことを思い出している。

モノクロームになってしまった想い出に「色を点けてくれ」と言い、さらには「もう一度そばに来て」と願う。

設定としては先述の「真夜中のドア~stay with me」と似ているが、こちらのほうがファンタジックな感覚のためあまり現実味がないし、主人公が幼く感じられる。

未練たらたらな男の気持ちをストレートに伝えた曲だ。

最後に、シティポップをお茶の間に広めた立役者、杉山清貴&オメガトライブの1983年のデビュー曲「SUMMER SUSPICION」を聴いてみたい。

ドライブするカップルを描いたこの曲。彼女は、以前プレゼントした指輪をいつの間にか外している。

「僕と誰を 比べてるの?」とジェラシーを感じても、なかなか聞けない。しかも歌詞をよく見ると、男性ではなく女性が運転しているようだ。

爽やかなサウンドでありながら、気持ちを伝えられない情けない男が描かれていることがわかる。

それにしても、女性と男性の恋愛観には、大きな差があることが浮き彫りになった。

シティポップの代表曲を数曲ひもといただけだが、あきらかに女性のほうが現実感があって、大人っぽい。一方の男性は、女性に比べると圧倒的に未熟だ。

それは、今現在においてもまったく変わっていないということを思うと、恋愛に関しては時代に関係なく女性優位なのである。そのことをシティポップの名曲を聴くと、強く思い知らされるのだ。

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