日本ベンチャー大賞の審査・表彰は、経済産業省が事務局を務めるベンチャー創造協議会の事業として実施されました。候補については、自薦、他薦のベンチャー企業を公募し、国内の有力ベンチャー153社の応募がありました。応募企業のプロフィールは、創業5年以内53%、6年~10年29%と若い企業が多く、業種はIT・サービス66%、製造業21%、残りはエネルギー、バイオなど幅広い業種にわたりました。企業規模としては、資本金の平均値37,056万円、中央値3000万円、売上高の平均15億2991万円、中央値1200万円とばらつきが大きい状況でした。
経済界全体で受賞者を選ぶという観点から、審査員には経団連、同友会、新経連、ニュービジネス協議会の代表に参加していただきました。ベンチャー代表としてDeNAの南場智子取締役、学識者からは昭和女子大学の坂東眞理子学長と早稲田大学の松田修一名誉教授に参加していただきました。審査会をとりまとめる審査委員長は、日本ベンチャー学会会長職を長年務められ、今もベンチャー研究の第一線で活躍されている松田名誉教授となっています。
審査の基準としたのは、以下の点です。①事業のビジョン: 社会課題の解決、グローバル市場への進出、地域経済活性化等、②事業の新規性・革新性: 独創性、従来のビジネスモデル、製品、サービス等の革新、社会的有用性等、③起業のチャレンジ性:既存企業からの独立、大学・研究機関からの創出、女性・若者・シニア層の起業等、④事業の拡張性: 創業からの事業成長の大きさとスピード等。
審査委員会では、応募企業の資料をベースに、ビジョン、新規性、チャレンジ性などの定性的な要素と売上、利益、資金調達などの定量的な要素を考慮しつつ、審査委員による白熱した議論のもと審査が実施され、受賞企業候補が選定されました。この候補について最終的に官邸で確認の上、受賞企業が決定されました。
記念すべき第1回の受賞企業は?
記念すべき第1回日本ベンチャー大賞の受賞企業は次の企業となりました。
総理大臣賞(日本ベンチャー大賞)に選ばれたのが、ミドリムシベンチャーのユーグレナ(出雲充社長)です。経済産業大臣賞(ベンチャー企業・大企業等連携賞)が、ロボットのサイバーダイン(山海嘉之社長)と大和ハウス工業(樋口武男会長)でした。
経済産業大臣賞(女性起業家賞)に選ばれたのがスマートフォンを用いた決済事業を進めるコイニー(佐俣奈緖子社長)、さらに審査委員会特別賞(地域経済活性化賞)にはスパイバー(関山和秀代表執行役)、審査委員会特別賞(ワークスタイル変革賞)にはクラウドワークス(吉田浩一郎社長)が選ばれました。詳細は経済産業省からのプレスリリースをご覧下さい。
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