問題解決が苦手な人は「因数分解」をわかってない 答えを得るための作業にしては何も得られない

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なぜ多くのビジネスパーソンは、学生時代に学んだ「因数分解」を活用できていないのか(写真:moguramenbou/PIXTA)
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問題解決力のあるビジネスパーソンは「因数分解」して考える。
あなたもこのような主張をどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。しかし、実際に仕事の場面でまさに「因数分解」して物事を考えている人は決して多くありません。
あらゆる悩みを自分で解決! 因数分解思考』を上梓したビジネス数学教育家である深沢真太郎氏はそう言います。なぜ多くのビジネスパーソンは学生時代に数学で学んだ「因数分解」を知っているのに活用できていないのか。その理由とともに、ビジネスパーソンの問題解決力をアップするためのヒントを解説します。

多くの人が「因数分解」を活用できていない

「ちゃんと因数分解して考えなさい」

もしあなたがビジネスパーソンなら、これまで誰かにそう言われたことはなかったでしょうか。あるいはあなた自身が部下や後輩にそのようなアドバイスをしたことがあるかもしれません。

その内容に私もまったく同意します。ビジネスは問題解決の連続であり、そのために因数分解という考え方が極めて有効であることは疑いようがありません。しかしながら、実は多くのビジネスパーソンは学生時代の「因数分解」は知っていても、いざビジネスシーンにおいてその考え方が活用できていません。

その理由は、かつて数学の授業で学んだ因数分解の“意味”を学ばず、答えを求める作業と認識したまま大人になってしまったからです。

この記事は数学の学習をするためのものではないので、極めてシンプルな例で説明します。例えば18という数字は「18=2×3×3」と分解できます。算数や数学ではこのような行為を使って最大公約数や最小公倍数を求めたり、方程式の解を得たりします。

次ページこれを「答えを導くための作業」と思ってしまうと…
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