文部科学省と厚生労働省が共同で調査・発表している「大学等卒業者の就職状況調査」によると、今年の春に卒業した2022年卒生の4月1日時点の就職率は、全体で95.8%と前年比で0.2ポイント、2020年卒との比較では2.2ポイント減少している。
これを男女別で見ると、男子は2020年卒97.5%、2021年卒95.0%、2022年卒94.6%と、2年前と比べて2.9ポイント減少しているのに対し、女子は2020年卒98.5%、2021年卒97.2%、2022年卒97.1%と、1.4ポイントの減少にとどまる。就職率自体も女子のほうが高く、その傾向はここ10年同じ傾向になっている。
そんな環境の中、就活生はどんな企業に注目しているのか? 文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所が実施している、「就職ブランドランキング調査」から、就活生の関心が高い企業をランキング形式でまとめている。
2年連続で伊藤忠商事がトップ
すでに、4月4日の配信記事「学生2万5000人が選んだ『就職人気ランキング』」で、総合の上位300社を紹介し、6月17日の配信記事「男子就活生1万2000人が選ぶ就職人気ランキング」では男子就活生の上位100社を紹介した。今回は女子就活生のランキング上位100社を紹介したい。
調査対象者は、就職サイト「ブンナビ!」に登録する現在就活中(2023年春卒業予定)の大学生や大学院生で、登録者のうち、大学名を問わず約2万5000人が回答している。うち女子学生は約1万3500人だ。調査期間は2021年10月1日から2022年3月15日まで。「前半」とあるのは、同調査が就活フェーズにあわせて複数回実施しているからだ。
ランキングの1位は伊藤忠商事。女子のランキングとしては昨年に引き続いてトップに立っており、総合、男子も1位になっている。2位は明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)。女子ランキングの特徴のひとつに、食品メーカーが上位にくる傾向が強いが、明治グループはその筆頭に挙がる会社だ。昨年の女子ランキングでも2位だった。
3位は東京海上日動火災保険、4位はソニーミュージックグループ、5位は日本生命保険と続く。以下、6位大和証券グループ、7位集英社、8位損害保険ジャパン、9位オリエンタルランド、10位SMBC日興証券がトップ10だ。
男子ランキングでは伊藤忠商事以外の総合商社もランクインしていたが、女子ランキングでは入っていない。一方で、ソニーミュージックグループやオリエンタルランドなどのエンタメ企業が顔を出す。金融系企業が上位に多いのは男女共通だ。