LGBTQをわかってない人に伝えたい3つの重要点 望ましい職場環境づくりに必要な正しい知識

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噓を重ねる生活が嫌になり「職場ではプライベートの話をいっさいしない」と決める人もいます。すると雑談の輪に入りづらくなり、飲み会などの誘いも断りがちになることもあります。結果職場になじめず、孤独感を感じる当事者も少なくありません。

職場の孤独感は、仕事のパフォーマンスにも悪影響を与えます。カリフォルニア州立大学サクラメント校のハカン・オズチェリクが、672人の従業員とその上司114人を対象に行った調査では、職場での孤独感が強い従業員ほどパフォーマンスが低下したと報告されています。

セクシュアリティーを隠して働くストレスは、当事者の負担となるだけでなく、生産性という観点からも見過ごすことのできない問題です。

カミングアウトは決して強制したり、推奨すべきものではありません。しかし、働きやすく、力を発揮できる職場を作るには、本人が望んだ時にカミングアウトをしやすい環境を作ることが大切なのです。

それぞれの生き方を尊重し、多様性を受け止める

では、カミングアウトしやすい職場とはどういった職場でしょうか? まずは部の上司や上長が「性」や「多様性」に対する正しい認識を持っていることが重要です。

性は多様であり、人の尊厳に関わるテーマであるからこそ、それぞれの生き方を尊重しなければならないこと。そして多様性をしっかりと受け止めることで、職場に優秀な人材を確保できたり、それにより生産性を上げたり、多様なアイデアを引き出すことができたりすることを理解していることが大切です。

上長だけでなく部署のメンバーでもできることがあります。

それはアライであることを表明すること。

アライ(ally)とは元々「仲間」や「同盟」を表す言葉で、現在は転じて「LGBTQを理解、支援する人」の意味で使われています。

アライであるという表明は、「私はLGBTQの当事者を理解したい、味方でいたいと思っていますよ」という意思表示を意味します。

アライであると表明する最もシンプルな方法は、「レインボーアイテム」を身に付けたり、デスク周りの見えやすい場所に置くことです。レインボーアイテムはLGBTQに対する理解や支援の象徴とされています。

レインボーアイテムにはピンバッジやステッカー、キーホルダーなど様々なタイプがありますので、使いやすいものから取り入れてみましょう。レインボーアイテムを身に付けている人が職場に1人いるだけで、当事者は「味方になってくれる人がいる」と安心できるはずです。

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