LGBTQをわかってない人に伝えたい3つの重要点 望ましい職場環境づくりに必要な正しい知識

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私は重要なことは3点あると思っています。

(1)正しい知識を身につけること

(2)相手を人として尊重する意思を言葉と行動で示すこと

(3)丁寧に対話を重ねること

LGBTQへの対応は、慎重に取り組まなければなりません。性とは、人の尊厳に関わるテーマであるため、対応を誤ると当事者を深く傷つけるだけでなく、企業に訴訟リスクが生じることもあるからです。しかし、だからといって難しく考えすぎる必要もありません。まずは相手を尊重し、対話を重ねるというコミュニケーションの基本を心がけることが重要です。

そして、正しい知識は、社内でLGBTQ研修を実施し、学んだことを社内の方々とシェアすることで磨かれます(LGBTQについて学ぶための研修は、さまざまな団体や研修会社が提供しています)。その知識を踏まえ、前述したコミュニケーションを心がけていけば、経験値として溜まっていきます。

実際に私が相談を受けた実例を見ていただくことで、働きやすい職場をつくるイメージができるかと思います。今回の記事では「カミングアウト」について紹介します。

カミングアウトを避ける当事者たち

当事者の方からよくお受けする相談で、「セクシュアリティーはプライベートの問題なので、職場でカミングアウトする必要はないと思うのですが」というものがあります。

近年は「プライバシーの侵害をしない」ことも根付いており、社員のプライベートについて、干渉しないことが当たり前になってきました。

LGBTQ当事者の中でも、「職場は仕事をする場所。上司や同僚にセクシュアリティーを理解してもらう必要はない」と考える人は少なくありません。

しかし、職場での雑談や飲み会などでは、家族やパートナーなどのプライベートが話題に上ることは多いもの。このような場面で、セクシュアリティーを隠して働くLGBTQの多くは「うその設定を用意する」または「プライベートの話をしない」ことによって切り抜けているようです。

噓の設定とは、例えばレズビアンの人がパートナーについて話す時に、本当は「彼女」であるところを「彼氏」と言い換えるようなことです。

このような言い換えをしても、「結婚はいつするのか」「なぜ結婚しないのか」と尋ねられることもあります。それらを切り抜けるために、さらに噓を重ねなければなりません。その後もプライベートが話題に上るたびに、齟齬(そご)が生じないよう神経を張り詰めることになります。これでは、業務に向けられるべきエネルギーも奪われてしまうでしょう。

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