アイデアが「バカウケする人」の頭の使い方4工程 普通の人との違いは才能ではなくスピードだけ
ハエを捕まえよう、あるいは叩き潰そうと試みたことはあるでしょうか? そう簡単には成功しません。では、その理由をご存知でしょうか?
生物学者によると、脳の「画像処理」能力は生物によってまったく異なるそうです。私は長年映像業界にいるので、画像処理に関しては専門分野です。
映像の基本は、コマ数です。
従来の映画のフィルムの場合は、1秒間24コマで成り立っています。つまり、24枚の止まった写真を高速で動かし、まるで動いているように、脳に錯覚させているのです(ビデオの場合は1秒間30コマが基本)。一説によると、人間が処理できる限界は1秒の60分の1まで。それ以下の速い動きを認識することはできません。
ところが、ハエは、何と1秒を250コマで認識しているのです。1秒の250分の1まで見えているのです。つまり、ハエには人間の4倍強の画像処理能力がある。人がハエをなかなか捕まえることができない理由がここにあります。
実は、ハエにとって人間の動きは4分の1のスローモーションで見えているのです。映画『マトリックス』で銃弾をよけるキアヌ・リーブスのように。
ヒットメーカーやアイデアマンが頭の中でしていること
ハエの画像処理のように世界がスローモーションに見えることを、実はヒットメーカーやアイデアマンも行っているのだと私は思っています。
「画像処理」ではなく「認識処理」とでも言いましょうか、そのスピードが普通の人よりも何倍も高速なのです。
ハエのように普通の人の何倍もの速さで認識し結果を出すことができる、それを人は「才能」や「閃き」と呼んでいるのです。
では、彼らは頭の中で何を認識しているのでしょうか?
それは、アイデアの準備工程です。アイデアは天から降ってくるものでも、奇跡のように偶然湧き上がってくるものでもありません。確かな準備によって生まれ出るものなのです。
私は、このアイデアの発想工程を4段階に分けて考えています。
それが、「ナリキリ」「テキシリ」「シロカベ」「ソギキリ」です。4つを合わせて「4つのキメワザ」と私は名付けています。
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