誰のためのMBOか 問われる“上場”の意味


 すかいらーくでは06年にMBOが成立。だがその後結果が出ずに5期連続の最終赤字に陥った。経営は野村プリンシパル・ファイナンスに掌握され、創業家の横川竟社長(当時)は解任されている。

かように経営者と投資ファンドとの“ハネムーン期間”は短い。ファンドと共同のMBOは、小口で多数の一般株主が、大口特定のファンドに交代するにすぎない。お互い方針が合ううちはいいが、実績を出せないと、プレッシャーもかかる。銀行から借金して経営者単独で行っても、相手は株主から債権者へと代わるだけで、逃げ場などない。

西山賢吾・野村証券シニアストラテジストは「上場廃止で外の目が入らないと、経営の規律は緩む」と警告する。

再び注目され始めたMBO。都合のいいときに上場し、悪くなると上場をやめるのでは、企業は再生せず、投資家も日本から逃避するだろう。「会社は誰のものか」という根本的な問いを、経営者は突き付けられている。


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(企業経営取材班 撮影:尾形文繁 今井康一 =週刊東洋経済2011年2月19日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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